月別アーカイブ: 2018年1月

ガラスの兜彫刻(信玄公の兜)製作過程

昨日のガラスの兜彫刻(信玄公の兜)で掲載したものの製作過程です。原稿の段階から掲載したかったのだけれど、原稿は残っていませんでした。

ご依頼者さんからのご感想で、原稿を見ただけでは想像がつかずお任せするしかなかったということでした。工芸品のオーダーメイドの難しいところですね。ということで、ご依頼者さんから「今後の方のために使ってください」と写真掲載のご許可(名前の部分はモザイクで)いただけました。ありがたいです


工芸彫刻の原稿は、写真のようにすべて線画です。
そして地模様は白抜き(例えば、髪や❖四菱のマーク背景など)なので、想像つきづらいですね・・・


裏面になる兜と弓、太刀と槍などの装飾品を彫り上げ、マスクをはがしかけているところ


目を入れる前。背景が暗く光が強く当たっていると目がないだけに怖いですね(汗)


表から花菖蒲を彫ってます。
ちなみに端午の節句の菖蒲は本来は、花菖蒲ではなく小さく目立たない花を咲かすサトイモ科の菖蒲。この菖蒲は強い香りがあって邪気を祓うとして重用されてました。

こんな感じで進め、最後は文字と目を入れて出来上がりです(^^)

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ガラスの兜彫刻(信玄公の兜)

桃の節句もまだですが、早い方は1月末ごろより準備に取り掛かる端午の節句。愛するお孫さんのために内飾りの兜を探し、こんなものができるのかとお問い合わせいただくことがあります。お写真を掲載OKいただいているものが少なく、イメージが難しいですよね(汗)

1点ものでお写真掲載OKいただいたもの。もう十数年前になると思います。
上のお子さんの初節句には伊達政宗公の兜で、お二人目は武田信玄公
それぞれデザインも含め、完全1点ものです。お名前や記念日と、風林火山などの言葉を彫りました。ご依頼いただいたときは、兜を彫ったことがなく、全く写真もない状態でしたので、お互いに手探り状態でした。それでもご依頼いただき有り難いことです。

兜は身を護る象徴。もう十年以上たちますが、健やかで元気な成長されていること願ってます


兜についている鬼顔部分アップ。ちょっと写真が怖いです・・・ね


裏面からの写真です。お名前の彫刻部分はモザイクかかってます

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学びの第一歩 -First Attempt In Learning-

仕事には失敗がつきものです。ガラスを彫ると、彫ったところを修復することはできません。上からそれをカバーするものを彫るか、諦めるかのどちらかです。なので、とても慎重になります。それでも失敗することは多々あります。

工芸品を彫るときは、イメージだけでは仕上がりがわからないので、何度も何度も試作をすることもあります。その試作は言ってみれば失敗ですが、でも失敗ではない。イメージ通りもしくはそれ以上にに仕上げる作品のための第一歩なのです。

そんな時、以前に教えてもらったこの言葉
失敗という単語 FAILは学びの第一歩なのだということを思い出します。語源なのかなと思って調べてみるとインドの元大統領の言葉でした。素敵なのでシェアです

If you fail, never give up because
F.A.I.L means “First Attempt In Learning”.
End is not the end, in fact
E.N.D means “Effort Never Dies”.
If you get No as an answer, remenber
N.O. means “next opportunity”.

-Abdul Kalam-

もし失敗しても、決して諦めてはいけない。
なぜなら、失敗は学びの第一歩なのだから。

終わりは終わりではない。
実際は、終わりは努力は決してなくならない
という意味だから。

もし「No」という結果を得たなら、
覚えておいて欲しい,
NOとは次のための機会だということを。

アブドゥル・カラーム

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2018年 バレンタインのトレンドは、、、

先日、とある男性と「ハート」談義をしてました。この仕事をするまでは私はハートが苦手だったのですが、私の感覚はいささか人と違うということは薄々認めてましたので(^_^;)、ハート好きの方が多いのは理解してたつもりでした。それでも男性から「ハートは、ちょっと、、、」といった言葉を聞くたびに、やっぱり男性はハートが苦手なんだ(心の声)と男性をひとくくりにして思う傾向があったのですね。

まぁ、そんな思いは1年目ぐらいでガラッと変わることとなり、男性でももちろん女性でもハート♡好きさんは多く、その気持ちも理解できるようになりました。そうなると、苦手だったハートも彫ったりデザインするのが楽しいんですよね。ゲンキンなものです(笑)

それはさておき、ハートのモチーフが多くなるのはやはりバレンタイン
今年2018年のバレンタインのトレンディは、、、、
社会現象になっているインスタ映え

ネットを見ると宇宙をイメージしたものや和柄などの美しいチョコレートがたくさん並んでいます。おいしそうというイメージは何処へやら、本当に意匠的なものが目を惹きます。美しいものは見ていて飽きませんね!

 

アトリエピジョンはガラス彫刻ギフト専門なのでチョコレートはご提供できませんが、本命彼女からの愛あるメッセージは心映えすることでしょう(*^^) 本命チョコにメッセージを添えて送るのもよいですね♡

バレンタイン、happy なメッセージ

 

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卒業のお祝いに刻まれた言葉「自他共栄」

卒業・退職では、仲間有志からの寄せ書きのギフトは人気の高いアイテムです。寄せ書きに使われるのは、社員一同からの社長や階調のご就任祝い・〇〇会所属で有志で独立をお祝い・受賞のお祝い・友人やスタッフ有志で結婚のお祝い とお祝いの目的は様々です。

同じ目的であっても人と人のつながりなので、刻まれる言葉は一つ一つが違うのは当然で、また思いがあるだけに輝いてますね。ずっと残るものだけに寄せ書きをしたためる方は、どんな言葉を贈ればいいのかとかなり思案される方もいらっしゃるようです。
寄せ書きメッセージの参考にメッセージを考える

さて、そんな寄せ書きで、大きく表題などを入れられるケースが多いのですが、これまた思案しますよね。退職では、「感謝」や「祝 定年ご退職」などのようなものが多く、就任では「祝 社長御就任」のほか格言や会社の理念がよく見られます。

今回も素敵な言葉で、辞書を引いてみると、柔道用語とあります。

「自他共栄」とは互いに信頼し助け合うことができれば、自分も世の人も共に栄えることができる。この精神を柔道で養い自他共に栄える世の中を作ろうと講道館柔道の創始者 嘉納治五郎が提唱した言葉。

そして自他共栄を調べていると、「精力善用」と聞いたことのない言葉がありました。精力善用は心身の持つすべての力を最大限に生かして、社会のために善い方向に用いること。気になって、さらに検索していて、柔道チャンネルを見つけました

治五郎は、柔道の道を究め強くなり、地位や名誉を得たあとも、決して驕ることなく、学問においても柔道においても人より研鑽を積み、常に向上心を持ち続け、更なる目標を作り自らが世の中の役に立つことを常に考えた。ここに、「精力善用」「自他共栄」の精神は、世界の平和に繋がるという信念にまで高められたと言える。
柔道チャンネルより:judo-ch.jp

世界が平和であること心の底から望むことです。そうありたいし、そうあるために動きたい。
武道の精神は学ぶところが大きいです。

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一生懸命(真剣)だと知恵が出る

正範語録ってご存知ですか?

実力の差は努力の差
実績の差は責任感の差
人格の差は苦労の差


時に気づかされているような、またある時はお叱りをいただいている気にさせてくれる言葉で、背筋がピーンと伸びます。努力しなくてもいい、がんばらなくてもいいというのは、不必要に頑張ってきた人に対するメッセージだと思うのですね。

やはり、何かを成し遂げた人たちは、ここぞという必要な時にはちゃんと努力をしているし、責任感を持って事に当たっているし、行動するから壁にぶち当たることもある、そんな苦労をしているのだと思います。泥臭いのだけれど、その泥臭さに人間性を感じます。

そして、今の私に最もぐさりとくる言葉
真剣だと知恵が出る

どうしたものかと詰まることがあり、でもこれはそのことへの真剣さが足りないのだと実感しました。様々なことに意識が分散して集中できてないのですよね。雑念やプライオリティの低いものは今は考えないようにします

ちなみにこの正範語録は作者不詳とされてますが、偉人たちの言葉の寄せ集めではないでしょうか

心に響く言葉、作者を追跡した記事がありました
「正範語録」って誰の言葉?ネットで話題の作者を探せ!

ちなみに少しだけ言葉が変ってますが
武田信玄の言葉

“ 一生懸命だと知恵が出る
 中途半端だと愚痴が出る
 いい加減だと言い訳が出る ”

が入ってますね

彫刻のメッセージに使われた記憶があります(^^)
多くの方に響く言葉は、本当にシンプルです

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クリスタルは『感覚を研ぎ澄ます』/ガラスギフトの縁起

ギフトにガラス製品は失礼ではないですか?

最近ではほとんど聞かなくなりましたが、つい先日、商品のご相談を受ける中でついでに質問されたことです。ガラスは壊れ物の代表で、特に結婚祝いでは『切れる』『割れる』『壊れる』などをイメージさせるものはタブーとされてきました。そういった昔からの慣習もあり、ギフトでは失礼と考えられたのかもしれません。

昨今、お祝い市場も変化し多種多様化しています。ガラス製品だけでなく刃物まで結婚祝いとして活躍しているようです。新しい門出に必要なものをそろえるために、当事者がリクエストされることも増えていることも一因でしょう。

又、タブー視されていた意味合いも、視点を変えることで 別の意味合いとして捉えることができ、陶器やガラスはとてもポピュラーな贈り物になってきてますね。

刃物やガラス、鏡の持つもうひとつの顔は、『新しい未来を切り開く』『幸せを分かつ』 『悪い運を裁つ』『心を映す、幸せを映す』 などなど。

冒頭のご質問をくださった方は、ご就任お祝いのご相談でした。ご就任お祝いで時計やグラスなどガラス製品をお送りすることは花ほど一般的ではないものの、多く見られます。大切に使えばずっと残るもので、刻まれたメッセージもずっと輝き続けます。また、色の観点から行くとクリスタルは『感覚を研ぎ澄ます』ものなので、先見の明を必要とする役にご就任される方にもぴったりですね。

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