カテゴリー別アーカイブ: 2.ガラス工芸

ガラス廃材の有効活用

いつでも何をしても派生するのがゴミ。
ゴミの問題は永遠で、ごみを出さないようにしたり、ごみを有効活用したりリサイクルで有機物に変え再利用したりと様々な取り組みがされてますね。アトリエピジョンも小さいながらも少しだけゴミ利用をしています。

まずは、取引銀行さんの環境保護促進キャンペーンで紹介させていただいた写真から。

 

アクセサリートレイ&アクセサリー:捨てるワインボトルから
(アクセサリーは、廃材のかけらにサンドブラストでデザイン彫り、リューターで穴あけ
トレイはサンドブラストで桜を彫刻)


香立てとトレイ:シャンパンボトルから
(香立ては割った廃材をすべてペーパーで磨いて、リューターで穴あけ、
トレイは割った廃材をサンドブラストで桜の花を彫刻)


一輪挿し:ワインボトルの底(窯でフュージング)

サンドブラストやリューター、窯など専用の機械が必要なものばかりですが、有店舗時代は、教室で自宅にある不要なガラス製品をアートに変えてもらったり、専用の機械や道具がなくてもできる割れたガラスの有効活用をお伝えしていました。

またの機会に

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ガラス細工の成型は

オーダーメイドということで、よくお問い合わせいただく中に、「消火器の形のものを作って」とか「彼女の足のサイズのガラスの靴を作って」など、〇〇の形をしたガラス細工を作ってほしいというものがあります。

アトリエピジョンでは、すでに成形されたガラスにサンドブラストを使ってデザインや文字を彫ること専門であるため、残念ながら冒頭のご希望には添えないのです。ごめんなさい。

そこで、今日はちょっとだけ、ガラス成型についてのお話を。
ガラス細工というと多くの方が、希望する形のものを作れると考えられています。ガラスの成型は、型を使ってできるもの高温で熱しながら成形していくものがあります。

市販で出回っている比較的手に入れやすいお手頃価格のガラス成型品は、最低でも十数万~かかる型を作って大量に製作しています。最低ロットが大きいのです。個人的に1つのガラス細工を依頼しようと思うと、その方法では出来ないので、1つから型を作れるものに頼るしかありません。それができるのがパート・ド・ヴェール/キャスティングと呼ばれるもの、そして吹きガラスでも型を作って製作する型吹と呼ばれるものがあります。熟練されたガラス職人がハサミや͡コテなどの器具他を使って様々な形を作る方法もあります(下部動画をみてね)

いづれの方法も時間とコストが市販品に比べかかるのが難点ですが、オンリーワンができるので、依頼する価値はありそうですね

何度もしつこいのですが、1点物のガラスの成型はアトリエピジョンでは扱ってませんのでおゆるしくださいね

ガラス成型の様子です ↓

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工芸彫刻の表現方法「ぼかし」

冬将軍の到来で全国的に一気に気温下がってるそうです。雪が降っている地域も多いのでしょうね。降雪率の低い西宮では雪が降っても滑らないように歩くとか、そんな程度の用心です。しかし、降雪率の高い地域はそうはいきません。そして、今日は日本海側は猛吹雪で荒れるのだとか。どうぞお気を付け下さいね
 
 
さて、ガラス彫刻工芸の表現方法の一つ、「ぼかし」です。
触ってみると段差もなく、文字彫刻をしたり段彫りや立体彫りなどを施したものに比べざらざら感もほとんどありません。微細な砂に圧力をかけてガラス面に当てて彫るのですが、その際の圧力を最小までに下げます。柔らかな当たりになるので、彫れるというよりは、表面に薄い後がつくといった感じです。もちろん、長く砂を当て続けたり、ノズル(砂の吹き出し口)をガラス面に近づけすぎると真っ白になります。ほかの彫刻工芸と違って段差や彫りの深さで表現できない分、白さ加減で表現するしかありません。

今回は彫ったもののみの写真です。

段差がないので明るいところでは見えづらいのですが、暗いところで光に当たるとちょっと幻想的です(^^)

これはオイルランプのホヤで16年前に彫ったものです。当時は彫刻工芸の世界に入ったばかりで、できる出来ないとかの判断ができないし、何が難しいかなんてわからないので、とりあえず彫ってました。とにかく小さいものなので、細かすぎて今では彫ろうなんて思わないかもしれません(汗)


工芸彫刻の表現方法「立体彫り」

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工芸彫刻の表現方法「立体彫り」

ガラス彫刻工芸といっても、「ガラスを彫刻するの?」「ガラスをどうやって彫刻するの?」とか、そもそも「ガラスって彫れるんだ!」とか、イメージできる以前に『?』の多いものです。

ガラスを削るにはいろんな方法がありますが、私たちはサンドブラストと言って、微細な砂に圧力をかけてガラス面に当てて彫る方法をとっています。
(こんな感じ↓↓↓)

(クリックすると動画ページに移動します)

砂がただ出るだけなので、彫らない部分をマスクする必要があります。そのマスクの仕方や彫る深さなどでデザインを立体的に見せることができるのです。ということで、今回は手を彫ったもののご紹介です。

製作1
今回は習作なので、トレーシングペーパー(このままマスクの元にします)に、デッサン。デッサンと言っても、ラインが必要なので、影などは書き入れません

製作2
最初に彫るところをめくります

製作3
指を1本づつ彫ります
指の第2関節のところは、骨を意識して、ちょっとごつごつと

製作4
親指の第1関節までのふくらみと人差し指をめくったところ。指の腹が接したところは、ラインが消えないように指のふくらみを少しづつ掘り下げていきます。ふくらみを出す時に、あり地獄ができないように少しづつ円を描いて角度を少しづつ変えていきます。結構時間がかかりますけど、丁寧にすこ~しづつです^^


製作5
人差し指の第2関節の再彫り込みのため、めくったマスクをはり戻ししてます。はり戻した後、関節部分に向かって彫り込みます。この時あまりラインが出ないように軽く彫ったあと、はり戻したパーツをまた剥いでもう一度彫り込みます。(中指も、この方法で彫ったことで、表から見ると第2関節の部分が出ているように見えています

後は、マスクをめくって、きれいに洗えば出来上がりです(^^)

ガラスを彫ると彫った部分に光が入り、白さが際立ちます(青白い?)そのため、ちょっと怖いです(笑)


工芸彫刻の表現方法「ぼかし」

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ステンドツリーランプ

ステンドグラスランプ ツリー ブルー

ガラススには様々な種類があるもので、特にステンドは色や風合いがすべて違っていて魅力的です。中でも『ハンマード』と呼ばれる凸凹の風合いのあるブルーガラスを通した光が、なんとも幽玄。

数年前に、このガラスを使ったランプをステンド作家の小橋氏に作ってもらいました。
ツリー型のランプを依頼し、ブルーやホワイトの単色で風合いが出るもの。これが依頼内容です。思った以上に良い風合いのガラスがあり、ステンド作家さんたちの間でもこのステンドは人気があったそうです。ステンドは光を通した時の色合いを楽しむ方が多いので納得です!

なのに、実はこのガラスを製造している海外メーカーが廃業(?なのかな)のため製作されなくなってしまい、取り寄せたガラス在庫で対応できる分のみとなりました。すごくすごく残念ですが、いっぱい取り寄せたとのこと。まだもうしばらくは大丈夫そうです(^^)

私のお気に入りのパールホワイトのほうは、残念ながらもう在庫もなしです…

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作業道具

ガラスを彫刻するためには、いくつかの機械と
様々な小道具を使います。

そして、私には必要不可欠な作業道具
なんだかわかりますか?


ちょっと砂まみれで汚れていますね(^_^;)
私と同じぐらいか、それ以上の年齢の方だとすぐにわかるかな

ヘッドにセットするルーペです。
老眼鏡とは違って、2種類のレンズが拡大してくれるルーペなので、細かい作業の際には大いに役に立ち、若い時でも時折便利に使っていました。で、今はなくてはならない道具の一つです。

プロは道具を選ばないという言葉があります。確かに道具がなくてもプロの仕事は確かなのでしょうが、良いツールがあると格段に作業の精度が上がります。
道具であっても自分の分身のようなものなんですよね。なので、定期的にお手入れをするのです。
普段、掃除をしないしものを片付けない父が釣り道具と大工道具だけは丁寧にお手入れしていたことを思い出します。

それぞれの職業に従事されている方に、自分にとっての大切な道具を聞いてみたいところです(^^)

実は、何でも彫刻をしますよと銘打っていると、ほんとにいろんな彫刻依頼が来ます。
およそ私には想像つかないものばかりですが、それは手にされる方にとってはとっても大切なアイテムなのです。頭蓋骨、神経、安全靴、ヘルメット、はさみ、、、などなど

ここで、一つ事例のご紹介です

この写真のものは何か想像つきますか???
↓ ↓ ↓

工芸彫刻「ブレードティース」 
ヒントは、歯







正解は、ブレードティース

↓ こんな感じで、、、

歯を治す際にいれるパーツなのだそうです。金属感が表現できてますでしょうか?ガラスに彫るだけなので、金属感が出るかが難しいところ。表現するのに何度も試作したのを思い出します。

このご依頼は、歯の関係のお仕事をされているお父様への贈り物にご依頼いただいたもので、実物の3倍ほどの大きさに彫って、メッセージも入れて贈られたそうです。

ガラス素材は盾形のトロフィーをチョイス

長年、携わってきたものだけに、愛着もあるだろうし、
何よりも娘さんの思いが嬉しいだろうなと想像がつきます(*^^*)

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サンドブラストによるガラス彫刻工芸について

ガラスを彫る工芸の一つで、アトリエピジョンで行っているのはサンドブラストによるものです。サンドブラストは微細な砂に圧力をかけて削るというシンプルなもの。なので、ただ砂をかけるだけだとガラスがすりガラス状になるだけになります。

そこで、彫らないところマスクを貼って、彫る部分だけに砂をかけます。そうすると彫ったところと彫っていないところの差でデザインが表現できるのです。

↓ マスクになるシートをガラスに貼り、デザインを描いています。
描きあがったらマスクをカットして彫る部分のシートをめくります
マスク製作

少しづつシートをめくってガラスを削って出来上がったものです
羽根のぐいのみ

写真のガラスはもともと色違いの2層になったもの
削る深さを変えることで、奥行きも出せます(^^)

 

山の日

今日は山の日。
今年からできた国民の祝日で『山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する』日だそうです。長期休暇を取りやすいですよね!アトリエピジョンは長期休暇は取ってませんが、長期休暇が取れると家族との旅行にも余裕をもって楽しめますね♪
どうぞよき休日を

この休日は日本山岳会のおかげらしく、HPに書かれてました

山に登ったつもりで、、、山の彫刻写真を(笑)
山の彫刻

ガラスの気泡

グラスにとってもこだわっている方の中には、ガラス素地に小さな気泡が入っていることを機にされる方があります。1点の曇りもない澄んだ素地は気持ちの良いものですものね

この気泡ができる原因は、小さな不純物。溶解したガラスのもとの中に不純物などが入ると、ガスが発生してガラスに泡が入ります。
様々なガラス素地を作る炉ではこれは避けられないそうで、まったく不純物のないものを作るには同じ素地だけを作るように管理するしかないというお話を伺いました。炉の管理も大変ですね。ほかのものを作れないとなるとその素材でできるものだけ…それだけにお値段も高額になるのでしょう。

こう書くと気泡が悪者に観えてきちゃいますが、気泡って人気あるのですよ。
どこか懐かしさを醸し出すものであったり、アート性のあるガラス技法まで確立されてます。
不純物によるガスの発生を利用して、わざと木片などを入れるのですが、これによりちょっとした装飾ができます。作家さんによっては、宇宙のような世界観を表現したり、水中の神秘的なものを表現したり、アート御性の強いものまで手掛けられてます^^

泡ガラス

 

ポンテ跡

吹きガラスを依頼するとガラスの中央に小さな傷のような丸い跡が残っています。

これはポンテ跡といわれるものです。吹きガラスは吹き竿でとった硝子のタネに吹き込み、モール型などを使って形作ったり、口を広げたり模様をつけたりして形を作っていきます。その際、吹き竿からポンテ竿と呼ばれる空洞のない竿に付け替えます。

その際、ガラスの底の中央には橋渡しをするための接着剤として小さなガラス種を使用します。このガラス種のことをポンテといいます。最終的にはガラスから切り離すのですが、そのあとが残るんですね。ポンテとはイタリア語で「橋」を意味します。熟練された職人さんは、微量のガラスだけで竿に付け替えるので鉄ポンテともいわれるそうです。

いずれにしても、あとは残ります。
このポンテ跡、きれいに削って磨いたり、手を切らない程度に削るだけにしたりと作家によって処理が違ってます。ある作家さんは、今ポンテ跡を処理をしないでいかにきれいに残すかが腕の見せ所と話されてました。

おへそのようで、残しておくのも良いですよね!
ですが、サンドブラストで彫刻する際に、ポンテ跡が非常に邪魔になることがあるんですね。それで跡形が無いように磨いてもらうのです。

この写真のものはシリーズで吹いてもらったものの一つ。
底面にはサンドブラストの彫刻はありませんが、シリーズのため同じように磨いてもらいました
小鉢