カテゴリー別アーカイブ: 6.縁起

馬の鬣の持つ意味

さっそうと駆け抜ける馬。隆々とした筋肉でつくられた無駄のないフォルム、なびくたてがみ、風を感じる動きは彫刻するのに最高のモチーフです。

小さいガラスへの表現には難があれど、取り組みたいものなんですよね

ところで、この『馬のたてがみ』、邪魔じゃないのというぐらいにふっさふさの馬の写真をネットで見かけたことがあり、ついでに『たてがみ』について調べてみました。馬にとっては猫ちゃんのひげのようなもので触角の役割を果たします。人間の髪の毛に近いかもしれません。髪の毛に何かがふれただけですぐに感じますからね。大事な頭部を日光などの外的要因から守りながら、ちょっとした危険を事前に察知してくれるのでしょう

それと同時に、動物界にある牡の雌をひきつけるための意匠的な意味もあるとのこと。もちろん、色も関係していて濃いほうがもてるとか(^0^)。また、ふさふさのたてがみを持つ馬は強そう=より良い子孫を残せると感じるのだそうです。

役員や社長就任などでご利用いただく馬は、「たてがみ」のもつ機能にぴったりと言えそうです。
会社を発展させるために、必要な感覚を研ぎ澄まし、会社に携わる社員や関係者を育て、良い種を作っていく。素晴らしい発展となるようお祈りしてます。


馬フィギュアクロック

ライオンのたてがみについて詳しく書かれたサイトがありました(^^)
ダーウィンの『戦う時に首や頭を守るためにある』 という学説はどうやら違うようです

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西洋では縁起が悪くとも、日本では神様の化身ともいわれる縁起物

ビジネス上の贈り物を選ばれる基準で、上位に来るのが縁起が良いもの。
縁起については一つ一つに諸説があります。アトリエピジョンでは中国のお客様にギフトを贈るケースがたびたびあり、日本で良しとされている縁起が中国では真逆ということもあるようなのです。お伺いするたびに一つ事例が増えて皆様にもシェアできますが、もうほんとにいろいろとあるようなので、特に海外の場合は事前にチェックが必要そうです。

例えば、西洋ではトンボの呼び名である「Dragonfly」の名にあるdragon=竜が邪悪な存在で災いをもたらすものとされていますが、日本では、古事記にも記されている武勇伝もあり、「勝ち虫」としてとっても縁起のよいモチーフなんですね。
それでもエミールガレは、忌み嫌われているトンボなどのモチーフを多用していて、その作品は多くの方に愛されてますね!

それに一部の地域では神様トンボという呼び名のトンボがあり、田んぼの神様の化身とも考えられているそうです。


トンボの酒グラス

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桃の節句:邪気払いに用意するもの

今年は底冷えが激しく、空調が全くききません(>_<) それでも蝋梅に続き白梅も芽吹いてきて、小さな春はそこかしこで感じられます。もちろん、行事やイベントも時をたがえず、やってくるのですよね。

あと10日ほどでバレンタインデー。心なしか、今までのバレンタインよりも寂しく感じたのは気のせいでしょうか?例年はもっともっとバレンタインカラーがあったような気がするのですが・・・

今回は、そのもう少し先の桃の節句のお話です。
桃の節句は、女の子が産まれて初めて迎える3月3日に、赤ちゃんの健やかな成長と厄除けを願う行事です。どの節句にも共通することで、節目のお祝いは災厄をはらう意味が大きいですね。桃の節句はもともとは古代中国の上巳の日(3月上旬)に行われていた邪気祓いが平安時代に日本に伝わったものです。桃の節句に限らず、節目を迎える節句では邪気払いのための料理や植物、道具類などが用意されます。

桃の節句では
ひな人形 災厄を引き受けてくれます。そのため、豪華でなくともよいので一人一人用意します。もともとは紙人形が形代となっていたぐらいですからね。一般的にはひな人形は母方の祖父母が贈ります
・左近の 魔よけ・邪気払いの意味があります
・右近の 桜の魔よけ・邪気払いに加え、不老長寿の意味も持ち合わせます
菱餅(ひしもち)下から順に春の生命力に溢れる若草を表し、健康を意味する緑、初春の雪を表し、純潔を意味する白、邪気を払う神聖な桃の木の花を表すピンク(赤)の三段。
ひなあられ 菱餅と同じように3色の色合いで作ります。もとは女の子たちが菱餅を砕いたところが由来とのことなので、菱餅を作る際に多めに作ったものを揚げるといいですね
ちらし寿司  先を見通すレンコンや長寿祈願にエビなどの縁起の良い食材を使います
はまぐりの潮汁 女の子の美徳と貞節を意味するもので、はまぐりは対の貝殻しかピタリと合わないことから、相性の合う相手と結ばれるようにと願ったものです。

などがメインのものとなります。ほかにも白酒や
全て用意するのは大変かもしれませんが、最近ではお祝い膳もセットのものがあったり便利ですよね。

そして、ひな人形を飾る時期は雨水の日(2018年は2月19日)が良いと考えられています。最近では雨水を気にされる方は少なくなったようですが、ひな祭りの前日3月2日に飾る一夜飾りは、お嫁に行き遅れてしまうことになるので位置や飾りだけは避けます。

雛飾りをしまうのに良い日は同じく24節気の一つ 啓蟄(2018年は3月6日)です。よく早く片付けなければ行き遅れるといわれますが、地域によっては4月になってしまうところもあり、神経質になる必要はありません。お雛様の保管状態にもかかわるので晴れた日を選ぶようにしたいですね

桃の節句のお祝いの贈り物マナーはこちらから≫

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本当に大切なものを知ると、 強い勇気に変わる レディ・ゴディバの伝説

企業の名前やマークなどには様々な理念や思いが込められています。バレンタイン前のこの時期には多く目にするチョコレート企業の一つ、多くのファンを持つゴディバにもそんな由来があります。

1043年のこと。英国の小さな町コベントリーで領主になったレオフリック伯爵は、豊かで文化的な都市へ発展させようと決意しました。その決意通り、伯爵の活動は素晴らしく、初めに大修道院の建設を手掛け、この修道院が宗教的、社会的活動の中心となっていきました。が、次第に伯爵の野心は燃え上がり、次々と公共の建物を建てては税を増やし、あらゆるものを課税の対象としたのです。当然、領民は重税に苦しみます。

領主の妻である心優しいレディ・ゴディバは、貧しい領民にさらに重税を課すことがどんなに苦しい事かと伯爵に税を引き下げるよう願い出ました。野心に燃えてる伯爵は断りますが、彼女は何度も訴えます。この訴えについに伯爵は、あることを告げるのです「もしおまえが一糸まとわぬ姿で馬に乗り、コベントリーの町中を廻れたなら、その時は税を引き下げて建設計画を取り止めよう」と。

翌朝、彼女は一糸まとわぬ姿で町を廻りました。領民たちはそんな彼女の姿を見ないように、窓を閉ざし敬意を表したのです。伯爵はついに観念して約束を守り、税は引き下げられました。

ゴディバの創始者であるジョセフ・ドラップスと妻ガブリエルは、レディ・ゴディバの勇気と深い愛に感銘し、1926年ベルギーに誕生した自らのブランドにゴディバの名を冠し、その愛の精神をチョコレートに込め続けています。味わう人すべてを幸せで満たす芳醇な味わいは、人を思いやる深い愛を伝えるのだそう。(ゴディバHPより)

深い愛は本当に大切なものを見失いませんね。
受けとめることができた領民たちも素晴らしい。人の本当の姿ってとても暖かいものだと思います。一人では生きていけないから、大切な人のために生きることが自分の最大の幸福で自分を生かせることなのだと、そんな風に感じてます。

そして、これが最も深く最も貴重なギフトだと思っています

余談ですが、このレディ・ゴディバの深い愛をよこしまな欲でのぞき見したため失明した若者トムから「ピーピングトム|覗きやトム|」という言葉が生まれてます

 

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ガラスの兜彫刻(信玄公の兜)製作過程

昨日のガラスの兜彫刻(信玄公の兜)で掲載したものの製作過程です。原稿の段階から掲載したかったのだけれど、原稿は残っていませんでした。

ご依頼者さんからのご感想で、原稿を見ただけでは想像がつかずお任せするしかなかったということでした。工芸品のオーダーメイドの難しいところですね。ということで、ご依頼者さんから「今後の方のために使ってください」と写真掲載のご許可(名前の部分はモザイクで)いただけました。ありがたいです


工芸彫刻の原稿は、写真のようにすべて線画です。
そして地模様は白抜き(例えば、髪や❖四菱のマーク背景など)なので、想像つきづらいですね・・・


裏面になる兜と弓、太刀と槍などの装飾品を彫り上げ、マスクをはがしかけているところ


目を入れる前。背景が暗く光が強く当たっていると目がないだけに怖いですね(汗)


表から花菖蒲を彫ってます。
ちなみに端午の節句の菖蒲は本来は、花菖蒲ではなく小さく目立たない花を咲かすサトイモ科の菖蒲。この菖蒲は強い香りがあって邪気を祓うとして重用されてました。

こんな感じで進め、最後は文字と目を入れて出来上がりです(^^)

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クリスタルは『感覚を研ぎ澄ます』/ガラスギフトの縁起

ギフトにガラス製品は失礼ではないですか?

最近ではほとんど聞かなくなりましたが、つい先日、商品のご相談を受ける中でついでに質問されたことです。ガラスは壊れ物の代表で、特に結婚祝いでは『切れる』『割れる』『壊れる』などをイメージさせるものはタブーとされてきました。そういった昔からの慣習もあり、ギフトでは失礼と考えられたのかもしれません。

昨今、お祝い市場も変化し多種多様化しています。ガラス製品だけでなく刃物まで結婚祝いとして活躍しているようです。新しい門出に必要なものをそろえるために、当事者がリクエストされることも増えていることも一因でしょう。

又、タブー視されていた意味合いも、視点を変えることで 別の意味合いとして捉えることができ、陶器やガラスはとてもポピュラーな贈り物になってきてますね。

刃物やガラス、鏡の持つもうひとつの顔は、『新しい未来を切り開く』『幸せを分かつ』 『悪い運を裁つ』『心を映す、幸せを映す』 などなど。

冒頭のご質問をくださった方は、ご就任お祝いのご相談でした。ご就任お祝いで時計やグラスなどガラス製品をお送りすることは花ほど一般的ではないものの、多く見られます。大切に使えばずっと残るもので、刻まれたメッセージもずっと輝き続けます。また、色の観点から行くとクリスタルは『感覚を研ぎ澄ます』ものなので、先見の明を必要とする役にご就任される方にもぴったりですね。

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雀の縁起

どこでも見かけることのできるなじみの深いスズメ。あまりに身近過ぎて縁起が良いのだとなかなか気づかないかもしれません。

  1. スズメの縁起
    • 厄をついばむ「厄除け」 災難を食べつくして「家内安全」
    • 子孫繁栄・一族繁栄・五穀豊穣
    • 寿徳・福徳・財徳が備わる
  2. ふくらスズメ
    寒い冬時はふっくらとした 冬毛でもこもこのかわいらしい姿に。その姿と名前から

    • 福良(良い福をもたらす)
    • 福来(福が来る)
      などと漢字が当てられ、富と繁栄の意味が込められています。 これも単なる当て字だけではないようです。昔、お百姓さんにとって雀は米を食べに来る有難くない存在でした。でも、豊作の年であれば、雀が食べる程度の米に、そんなに目くじらを立てる必要もないと、お百姓さんも太っ腹な気持ちになります。つまり、太った雀は「豊かさ」の象徴だったんですね。

      その豊かさの象徴である「ふくら雀」を帯結びとして娘の背中に背負わせて成人を祝います。娘が食べるものに困らずに、豊かな一生をおくれますようにとの願いが込められてます

  3. 竹と雀
    竹は常緑の色を失うことなく、風雪に耐えるたくましい生命力と、 まっすぐに伸びる成長を表現し、雀は子孫 繁栄・一族繁栄・五穀豊穣の象徴とされ、縁起が良い図柄とされています。 家紋に竹に雀が多くあるのもこの意味からです
  4. 成長鳥
    鯉が滝を登り切って龍となる登竜門のように、雀にも似た縁起があります。 害虫を食べ、豊作の手助けをする雀は鳳凰の雛という言い伝えがあるのだとか。 雀が育つと鳳凰になるのだそう。

    ちなみに龍は人が大好きで雲を従え雨を降らします。鳳凰は人の性格を見定め、栄誉ある人々や親切な人々を祝福します。龍は万民に、鳳凰は人を選ぶってかんじですね


 

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鯉の縁起

鯉をこよなく愛しているのだと鯉そのものに惹かれる方。
竜門伝説の鯉の滝登りが就任された先方に重なって良いからいう方。
社長という大役に 就かれた方に、高い志を持って、まさに「鯉登」のようにとの思いをから適切だと考えられた方などなど

ご依頼いただく理由は似てても、一つ一つに込められる思いが違い、お伺いする度に形にしていく責任をひしひしと感じます。


縁起の話ーーーーーー

鯉が縁起物であるのは、古くは古代中国の夏の時代の伝説によります。
禹は大洪水の後の治水事業に失敗した父の後を継ぎ黄河の氾濫をくい止め、その功績が認められ、のちに夏王朝を建国します。禹が治水した黄河の竜門を遡った鯉が昇天し龍になったのです。この伝説から後漢の終わりころ出世する関門を登竜門と呼ぶようになったのです。
鯉が跳ねると、吉兆というのは、これが由来です。
縁起としては「鯉の滝登り」が立身出世のシンボルで、また強く長寿であることも特徴ですね

日本では端午の節句に男の子の健康と立身出世を願ってお祝いをする習わしがあります。江戸時代の武家で始まったものでいわゆる外飾りというものです。

ところで滝を登り切り、晴れて龍となると、今度は龍の成長があります。最古の経典である易経に記されている龍の話です。まだ時機を得ず、認められていない時代。この時期は潜龍と呼ばれる時代で確固不抜の志を確認するとき。見龍、君子終日乾々の時代、躍龍とそれぞれの時を迎え、飛龍となって雲を引き連れて雨を降らしていくのです。雨は人々にとって必要不可欠のものです。龍が雲を引き連れは目を降らすさまは、部下たちがリーダーに伴って社会に貢献していくのと同じ姿です。そんな素晴らしいリーダーもいつかは亢龍の時を迎えます。でも高みに上りすぎようと部下がついてこれないほどに独裁になると、早々に失墜し亢龍の時を迎えてしまいます。
(参考:『人生に生かす易経』竹村亞希子氏著より)

いつも応援してくれる人、ついてきてくれる人がいることを心にとめる。その意識があると誰もついてこれないほどに上ろうなどとは思わないでしょう。そして、鯉の時代の初心も忘れない。そんな思いをこめて作ってます(^^)

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蔓の縁起

事務所近くの大きな家の奥さまは庭の手入れが日課。
ベランダの柵にはわせたツタの葉はこの陽気であっという間に柵が見えないほどに。でもこまめに手入れされてるので、とても美しいのです。

ツタの繁茂力はすごいですよね。
蔓系のものはその繁茂力や強く絡み合いながらも、どんどん伸張することから隆盛繁栄、子孫繁栄のシンボルとして、 またその生命力の強さから長寿などの縁起に、それに「 縁をつなぐ 」とも言われて重宝されているモチーフで、アトリエピジョンでもよく使用されているのです。

唐草模様も蔓系ですね。ということで、身近なものを見渡してみると、蔓系のものがかなりたくさんありました。知らないうちに縁起もらってたかもしれません(*^^*)

和ガラスセット ほおずき

和ガラスセット(ガラス彫刻工芸作家:東條裕志氏作)