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6月30日、夏越の大祓

1年もちょうど折り返しの日となりました。
今日、この日は、半年の間にため込んだ罪・穢れを祓い清めるため、大祓の神事が各地で行われています。大祓は6月30日の「夏越」と12月にある「年越」の年2回。罪は本来の自分の心をくもらせたり惑わせ、穢れは病気や異常食などで神様から頂いた気や体を不浄にし枯らしてしまうもの。

人形の形代に自分の罪穢れを移し清めてもらい、夏越には茅の輪くぐりで罪穢れを祓い無病息災を祈ります。また、京都では夏越の日には水無月を食べて邪気祓いをする習慣もあります。この大祓の行事で身も心も清め、本来の姿に立ち返るのですね。

身も心も清めるには、神様頼みだけではなく、身体のデトックスやお風呂に入ったり、大掃除をします。また、日頃の恩返しをしたり、お世話になった方へのお礼を伝えるなどで、心も清らかにするとよいのだそうです。

 
伝統ある大祓の神事は、さかのぼると平安時代から。そしてもっとさかのぼると、禊と祓いはけがれたら祓うといった随時祓い。大祓でなくとも、日々罪穢れを感じたら、心身ともに清めて必要であればお祓いすればよいのでしょうね

「水無月」三角形の白い外郎は暑気払いの氷、そして上の小豆は厄除け

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印鑑と印章

昨日のご紹介記事「12年物の印」については、Facebookでゆうすけさんご本人に記事にしていただいたことを紹介させてもらいました。その際にとある方からのコメントで、印鑑は正しくは印章なのだとご指摘をいただきました。こういうご指摘をいただけるって、とてもありがたく貴重なことです。なかなか思っても口に出せない世の中ですからね。

この印鑑と印章については、以前テレビ番組でも池上さんの解説?で取り上げられてたそうです。ということで、ご存知の方も多いのだけれど、復習してみます

  • 【 印影 】・・・紙などにハンを捺印したもの、朱肉で押せば朱色の印影ができます
  • 【 印章 】・・・印素材に印影を彫ったもの。ハンコそのもので、印判印形印顆印信ハンコ(判子)とも呼びます
  • 印鑑・・・その印影が特定の個人または法人の所有する印章であることを証明するため、印影を官公庁などに登録し、この登録簿を印鑑と呼びます。それが転じて、印鑑登録に用いた印章(実印)を特に印鑑と呼ぶこともあり、更には銀行印などの登録印や、印章全般もそのように呼ぶ場合もある  (参考:Wiki)

古くからのはんこ屋さんは印章と正確な名称を伝えてくれるところは多いのですが、実際に『印章』を使う事は非常に少ないようです。押印する場では私の思い出す限り、印鑑や判子は押してといっても『印章を押してください』と言ってた方はいなかったのじゃないかと思います。印章の意味での使い方として正しくはない「印鑑」という言葉が、それほどまでに一般的になってきているのかなという印象があります。

ちなみにこの印鑑という言葉は、名称を付けてもらったのですが、もう十数年このままです(^_^;)
印鑑という言葉がついているからか、実印に登録された方もいらっしゃいます(役所によってはダメなところもあるみたいなので、実印で考えていらっしゃる場合は先に調べてみてくださいね)

言葉の意味は時代とともに変わってきているものもあります。その一つがもしかしたらこの印鑑になるかもしれません。テレビで取り上げられたり、ご指摘もいただいたので名称を変更しようかとも検討しましたが、十数年使ってきた名称、内容を伝えつつこのまま使っていこうと思います

情報が氾濫する時代ですが、たくさん集まってくると一方だけの情報に左右されず検討することができていいですね♪

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桃の節句:邪気払いに用意するもの

今年は底冷えが激しく、空調が全くききません(>_<) それでも蝋梅に続き白梅も芽吹いてきて、小さな春はそこかしこで感じられます。もちろん、行事やイベントも時をたがえず、やってくるのですよね。

あと10日ほどでバレンタインデー。心なしか、今までのバレンタインよりも寂しく感じたのは気のせいでしょうか?例年はもっともっとバレンタインカラーがあったような気がするのですが・・・

今回は、そのもう少し先の桃の節句のお話です。
桃の節句は、女の子が産まれて初めて迎える3月3日に、赤ちゃんの健やかな成長と厄除けを願う行事です。どの節句にも共通することで、節目のお祝いは災厄をはらう意味が大きいですね。桃の節句はもともとは古代中国の上巳の日(3月上旬)に行われていた邪気祓いが平安時代に日本に伝わったものです。桃の節句に限らず、節目を迎える節句では邪気払いのための料理や植物、道具類などが用意されます。

桃の節句では
ひな人形 災厄を引き受けてくれます。そのため、豪華でなくともよいので一人一人用意します。もともとは紙人形が形代となっていたぐらいですからね。一般的にはひな人形は母方の祖父母が贈ります
・左近の 魔よけ・邪気払いの意味があります
・右近の 桜の魔よけ・邪気払いに加え、不老長寿の意味も持ち合わせます
菱餅(ひしもち)下から順に春の生命力に溢れる若草を表し、健康を意味する緑、初春の雪を表し、純潔を意味する白、邪気を払う神聖な桃の木の花を表すピンク(赤)の三段。
ひなあられ 菱餅と同じように3色の色合いで作ります。もとは女の子たちが菱餅を砕いたところが由来とのことなので、菱餅を作る際に多めに作ったものを揚げるといいですね
ちらし寿司  先を見通すレンコンや長寿祈願にエビなどの縁起の良い食材を使います
はまぐりの潮汁 女の子の美徳と貞節を意味するもので、はまぐりは対の貝殻しかピタリと合わないことから、相性の合う相手と結ばれるようにと願ったものです。

などがメインのものとなります。ほかにも白酒や
全て用意するのは大変かもしれませんが、最近ではお祝い膳もセットのものがあったり便利ですよね。

そして、ひな人形を飾る時期は雨水の日(2018年は2月19日)が良いと考えられています。最近では雨水を気にされる方は少なくなったようですが、ひな祭りの前日3月2日に飾る一夜飾りは、お嫁に行き遅れてしまうことになるので位置や飾りだけは避けます。

雛飾りをしまうのに良い日は同じく24節気の一つ 啓蟄(2018年は3月6日)です。よく早く片付けなければ行き遅れるといわれますが、地域によっては4月になってしまうところもあり、神経質になる必要はありません。お雛様の保管状態にもかかわるので晴れた日を選ぶようにしたいですね

桃の節句のお祝いの贈り物マナーはこちらから≫

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本当に大切なものを知ると、 強い勇気に変わる レディ・ゴディバの伝説

企業の名前やマークなどには様々な理念や思いが込められています。バレンタイン前のこの時期には多く目にするチョコレート企業の一つ、多くのファンを持つゴディバにもそんな由来があります。

1043年のこと。英国の小さな町コベントリーで領主になったレオフリック伯爵は、豊かで文化的な都市へ発展させようと決意しました。その決意通り、伯爵の活動は素晴らしく、初めに大修道院の建設を手掛け、この修道院が宗教的、社会的活動の中心となっていきました。が、次第に伯爵の野心は燃え上がり、次々と公共の建物を建てては税を増やし、あらゆるものを課税の対象としたのです。当然、領民は重税に苦しみます。

領主の妻である心優しいレディ・ゴディバは、貧しい領民にさらに重税を課すことがどんなに苦しい事かと伯爵に税を引き下げるよう願い出ました。野心に燃えてる伯爵は断りますが、彼女は何度も訴えます。この訴えについに伯爵は、あることを告げるのです「もしおまえが一糸まとわぬ姿で馬に乗り、コベントリーの町中を廻れたなら、その時は税を引き下げて建設計画を取り止めよう」と。

翌朝、彼女は一糸まとわぬ姿で町を廻りました。領民たちはそんな彼女の姿を見ないように、窓を閉ざし敬意を表したのです。伯爵はついに観念して約束を守り、税は引き下げられました。

ゴディバの創始者であるジョセフ・ドラップスと妻ガブリエルは、レディ・ゴディバの勇気と深い愛に感銘し、1926年ベルギーに誕生した自らのブランドにゴディバの名を冠し、その愛の精神をチョコレートに込め続けています。味わう人すべてを幸せで満たす芳醇な味わいは、人を思いやる深い愛を伝えるのだそう。(ゴディバHPより)

深い愛は本当に大切なものを見失いませんね。
受けとめることができた領民たちも素晴らしい。人の本当の姿ってとても暖かいものだと思います。一人では生きていけないから、大切な人のために生きることが自分の最大の幸福で自分を生かせることなのだと、そんな風に感じてます。

そして、これが最も深く最も貴重なギフトだと思っています

余談ですが、このレディ・ゴディバの深い愛をよこしまな欲でのぞき見したため失明した若者トムから「ピーピングトム|覗きやトム|」という言葉が生まれてます

 

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ガラスの兜彫刻(信玄公の兜)製作過程

昨日のガラスの兜彫刻(信玄公の兜)で掲載したものの製作過程です。原稿の段階から掲載したかったのだけれど、原稿は残っていませんでした。

ご依頼者さんからのご感想で、原稿を見ただけでは想像がつかずお任せするしかなかったということでした。工芸品のオーダーメイドの難しいところですね。ということで、ご依頼者さんから「今後の方のために使ってください」と写真掲載のご許可(名前の部分はモザイクで)いただけました。ありがたいです


工芸彫刻の原稿は、写真のようにすべて線画です。
そして地模様は白抜き(例えば、髪や❖四菱のマーク背景など)なので、想像つきづらいですね・・・


裏面になる兜と弓、太刀と槍などの装飾品を彫り上げ、マスクをはがしかけているところ


目を入れる前。背景が暗く光が強く当たっていると目がないだけに怖いですね(汗)


表から花菖蒲を彫ってます。
ちなみに端午の節句の菖蒲は本来は、花菖蒲ではなく小さく目立たない花を咲かすサトイモ科の菖蒲。この菖蒲は強い香りがあって邪気を祓うとして重用されてました。

こんな感じで進め、最後は文字と目を入れて出来上がりです(^^)

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2月の由来

行く1月、逃げる2月、去る3月というぐらいですから
年明けから日がたつのは本当に早く感じられます。

1月20日の大寒ごろからの厳寒も
先日より弱まってきて
2月は例年よりも温かい…らしいです。 ほんと?

2月の呼び名の如月
寒くて着物を更に重ねて着ることから 着更着
次第に気候も陽気になってくることから 気更来
草木が芽生え始めることから 生更木
などから転じて生まれた言葉のようで
かたや寒いから、かたや温かい兆しでと
微妙な月のようです(^_^)

英語の語源を見ると
2月のFebruaryは、1月と同じくローマ神が由来しています。

古代ローマの罪の神であるフェブルウス(februus)が司る月が2月。
古代ローマ歴では3月が1年の始まりで2月が最終月で
その2月であるFebruaryには罪滅ぼしの月という意味があり
大掃除をしたり煩悩を清めたりしていたそうです。
日本の12月と同じですね!

今は暦も違いますが
3月になると卒業・退職・退任・引っ越し
そして4月には入社・就任と
たくさんの移動にかかわるイベントが待ち受けてますので
2月はその準備にうごいていきます

1月の神様-ヤヌス

行く逃げる去るの1~3月は
本当にあっという間に時がたってしまいます。

その一月もあと2日で終わり
1月を振り返って、1月の由来を調べてみました

一月と言えば睦月
これは、年初めで親族や知人との集まりが多く、
これを機会に仲睦まじくということからきたもので、
この時期にあわせ家族用のご依頼比が増えるのも頷けます。

その他にも、稲の実をはじめて水に浸す月で、
「実月(むつき)」が転じたとする説もあるようです。

日本で別称と由来があると同様に英語バージョンでもあります。

1月のJanuary は、ローマの神 ヤヌス(Janus)からきていて
ヤヌスは前後をみる2つの顔を持つ出入り口と扉の神。
あらゆることの入り口と出口を司り
暦では1年の境界に位置し1月の守護神でもあります。

入り口と出口
あるいは、生と死

二面性を持つ性質を考えると
ほかにも光と影、陰と陽、善と悪、月と太陽、
親と子、男と女、師と弟子なんてことが思いつきます

ヤヌス神はどちらかだけを切り離すことの出来ない神様
伝説によると、ヤヌス神は
天界の王位を簒奪されたクロノス神を受け入れ
ともに未開拓の地で、農業などを教え、法を発布して
太古の黄金時代を築いたそうです。

光は影があるからこそより輝きを増し
影は光があるから出来るもの

どちらかを排除するのではなく
どちらも受け容れることで進化するという証。

1年の始まりに、こういったことを意識できると
素敵な進化ができそうです。
一月残り2日、もう一度意識してみたいと思います

Janus sculpture